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10月17日

 晴れ、11343、186km、10−30度
なかなかNY YMCAのシーラさんのエルパソに住んでいるお母さんの住所がわからず、出発が遅くなりましたが、11時にKOAをでて、INT10を西へ向かいました。2回目の給油のときに、大分町らしくなってきたなーと思い、ここはどこですかって聞くと、既にエルパソに入っていました。
 大きな町です。すぐに家は見つかりました。お母さん(ナンシー)は左半身が麻痺していますが、とってもアクティブな人です。大きなバスルームが彼女の寝室に設けられています。バスタブは無くシャワーだけです。夜、息子さんのスティーブと友達でメキシカンのDaveとメキシコへ行ってきました。
 やはり、アメリカ人でも言葉も含めてメキシコをよく知らないと、かなり危ない所だそうです。昭和30年から40年代にかけての日本の街のように、小さなお店がずらーっと並んでいます。日本と違うのはその規模の大きさです。商店街がえんえん続くって感じです。
店の作りはバリアフリーにはなっていません。もともと、あまり段差を作る建て方ではないので、割を入れる店が多いです。ただ、トイレは分かりません。車いすのパーキングはありました。
【写真説明】 上から
「メキシコとの国境」
「メキシコに入ったばかりの道で」
「メインストリートにある教会」


10月18日

 晴れ一時雹混じりの雨、11794、451km、10−30度
時間がまた1時間進んでいました。もう8時だと思い、身支度をしましたが、ナンシーがおきてきません。居間に行って時計を見ると1時間進んでいました。まだ、早かったんですね。しばらくすると、ナンシーがおきてきました。僕が居間に行くと、テレビをつけて、天気予報を見ようと、チャンネルを回してくれました。
そして、朝食を作ろうとしているので、一緒に作ろうと手伝いました。でも、僕が邪魔な程、片方の手だけで次から次へと起用に作っていきます。スティーブがスーパーバーちゃんって言うのが分かります。作っていると、お手伝いのおばさんが来ました。すぐにスティーブも来ました。スティーブは昨日帰ってから仕事で寝たのが3時とか言っていました。
 シャワーを借りて洗濯までして貰って、お昼をいただきました。食事の前のお祈りをしているときに、ナンシーが泣き出しちゃいました。必ず帰ってきてくれって、そして、たくさんの障害を持った人に希望を挙げてくれって言っていました。食事を済ませると、もう出なければならない時間です。ナンシーが口紅を塗っておめかしをしています。
外に出て、バイクの横で1枚、2枚と写真を撮っていると、また、泣き出してしまいました。彼女はお手伝いさんが来るにしても、一人暮らしでがんばっています。後ろ髪を引かれながら、1時半にエルパソを後にしました。出るのが遅くなってしまったので、急がなければ。
ちょっと前から、トライクに変化が出ています。振動が少し、和らいでいます。今日は丁度良いので、実験的にスピードを上げていきました。右後ろのフェンダーからはかなりな音がします。アクセルを閉めた時に来る、あの嫌な振動、あけたときはあまり来ません。いいペースで走っています。手が振動で動かなくなりますけど……。
 INT10を西へ、テキサス、ニューメキシコ、アリゾナと走り抜けました。アリゾナに入るまで本当に、何も無い所です。ひざぐらいの草がポッンポッンと生えていて、たまーに列車がすごい数、連なって走っていきます。アリゾナに入ったら、山がありました。すると例の黒い雲が……。まさか降らないでしょうって思ってると、坂を下った先の道から水しぶきが上がっています。
 またか、来たーと突っ込んでいきました。顔にあたる雨が妙に痛い。雹です。その先はものすごい土砂降りで、ブレーキをかけました。ほんの5分くらいの出来事でした。抜けると程なく今日停まるBensonKOAです。6時につきました。今日はハンディキャップ用のキャビンを用意してくれていました。しかも、夕食付きで、本当にありがたいです。
オーナーのお母さんと話をしました。彼女も怪我で右足首を痛めたことがあって、リハビリに前向きに取り組む事の大切さを実感したそうで、成せば成るという精神の持ち主です。ここのキャビンはとても使いやすいのですが、やはりトイレが奥行きが無く、ドアを閉めるのに苦労します。シャワーは通常では使えません。
【写真説明】
上から
「ナンシーとスティーブと僕」
「ニューメキシコはこんな風景がずーっと続く」
「アリゾナに入るとこんな感じ」
「また、出た、嫌な雲」

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