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9月25日

 6818km533km40−60度
朝5時起きでマイアミ空港へ克枝ちゃんを送っていきました。その後もう一度モーテルへ戻って、バイクへ荷物を積みましたが、結構これに手間取ってしまい、その後JCIへ寄ったりして、結局マイアミを出たのは昼頃になってしまいました。
R95を北上してR75を西へ。GASタンクは積んだもののまだ入れていません。R75はフロリダっぽい道です。地平線まで続くまっすぐな道、両側には今にもワニが出てきそうなブッシュが茂る湿地帯。刺すような太陽が照り付けてきて、日に焼けた腕に見る見るうちに水ぶくれができてきます。
長袖を着なきゃって朝、思っていたんだけど、あまりの暑さにどこかへ飛んでいってしまっていました。おまけにガソリンが減ってきました。看板には16マイル先にあるって書いてあったのに、こんな所で止まったらそれこそワニに喰われちゃう。
  タンクが空になる、悲しいな、体は痛いし、頭は痛いし、歯を食いしばって走っていました。ぎりぎりでスタンドは見つかりました。しかし、暑い。今日ほど早くバイクから降りたいと思ったことはありません。意識は朦朧としてくるし、両腕の水ぶくれは大きくなっていくし、首から下げているミネラルウォーター(お湯)は空になっちゃうし、方向はあっているので(勘だけど)、スタンドでおやじに聞くと知らないけどあっちの方って、ただ自分の勘を確かめただけであんまり実りがありません。
だんだん暗くなってきて、あたりが見づらくなって来ました。行き過ぎたかなと思ったけど、なんかこの先にありそうな気がして、後信号一つだけ行こうと思ったら、ありました。KOA(キャンプ場)が見つかりました。夜7時なってしまい、ようやく見つかりました。後2分で事務所を閉められる所でした。
でも、海岸のような地面でおまけに1mmぐらいのハエの襲撃を受けても反撃する気力すらなく、まぶたに止まったり手に止まったり、されるがままです。やっとの思い出テントを張って、トイレに行って寝ました。今日はもう限界を超えています。翌朝これを書いているんですが、背中は痛いし動きたくありません。でも、いかなきゃ……。

【写真説明】 上から
「R75を西へ向かって走っている最中、とにかくジメジメしていて暑い」
「空もこんな感じ暑い」



9月26日

 晴れ、通り雨、7245km、427km、25−40度
今朝は8時まで目がさめませんでした。昨日、のたうちまわっていたのか、寝ているところが全然違います。おまけにテントの横に置いておいた車いすは倒れていました。体中がきしみます。水ぶくれは両腕ともつぶれていました。
今までのKOAはハートフルレイクKOAのキャッシーの連絡で全て無料にしてくれました(僕が走ることで、障害をもっている、持っていない関係なく励みになると言うことで応援してくれている)が、ここはしっかり20ドルでした。ここのキャンプサイトにも、ちゃんと車いす対応の部屋があります。ここはトイレとシャワーが一緒になったハンディキャップ用の部屋でした。ただ、地面が海岸のようなので動くのはつらいです。
 僕はキャスターを上げながら移動していました。朝、コーヒーをご馳走してくれました。キャッシーから連絡は入っていなかったようです。ガソリンタンクのつみ方を変えて(今度はばっちり)TAMPAを出発。昨日のことがあったので、今日はワークシャツを羽織って走り始めました。R19を北上していきました。そこはインターステートとはまた一味違った生活臭のする道です。昨日の湿地帯とは趣の違う湿地です。生えている木が10mくらいあります。昨日は背の高いブッシュでした。横の地面を見なければ湿地とは気が付きません。時々白い鳥(サギ)が休んでいます。走っていると気温が上がらないことに気が付きました。日差しも気持ち弱まった気がします。地図を見ると二日前より500km程北に移動していので、納得しました。
 TALLAHASSEEを過ぎたキャンプ場に泊まります。キャッシーから連絡が入っていたみたいで、オフィスの前にバイクを止めると日本から来たやつかって聞いてきました。そうだと言うとニコニコしながらちょっと待ってろって、書類を持ってきてくれました。昨日はハエで今日は変な虫です。赤い頭のハエを細長くしたような虫で前にもスタンドで見かけたんだけど交尾をしながら飛んでいます。それがたくさんいます。あんまり人にまとわり着かないので昨日よりは良いです。


【写真説明】
上「車いすに引っかかっていた背中の折れた、羽の破れたトンボ。自分にダブってしまいました」
中・下「よく見ると虫だらけ」

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画像は説明を別記しましたのでALTには何も記載してありません。また、諸事情とリンク先に情報が無いため、拡大画像に直接リンクを張ってあります。